【3月15日 AFP】米英のゴルフ統括団体が14日、ボールの飛距離を抑制する新ボール採用のルールを提案した。

 ゴルフでは選手の身体能力と技術の進歩に伴って飛距離が伸びており、トップ選手が簡単にコースを攻略することへの懸念が生じている。前週末に行われた米国ツアーのザ・プレーヤーズ選手権(The Players Championship 2023)では、世界ランキング3位のロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)がティーショットで362ヤードを飛ばした。

 全英オープン(The Open Championship)を主催するロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフ・クラブ(R&A)と、ゴルフ規則を作成している全米ゴルフ協会(USGA)は2020年、「飛距離が伸び続ける流れを打破したい」と表明し、そこから用具メーカーと協議を重ねてきた。

 そしてこの日、両団体は「モデルローカルルール(MLR)」の一つとして、特別に調整したボールを使う選択肢を各大会の主催者に提供する提案を発表した。

 提案によれば、ボールはラボの環境下でスイングスピード時速127マイル(約204キロ)で打った場合、飛距離が320ヤードに届かないものになっている。これにより、最もヘッドスピードの速い飛ばし屋で、飛距離が平均14~15ヤード落ちることが見込まれている。

 採用された場合、ルールは2026年1月から施行される。MLRの対象はエリート大会のみで、趣味のゴルフには影響はない。(c)AFP