【3月3日 AFP】カンボジアの首都プノンペンの裁判所は3日、国家反逆罪に問われていた元野党党首ケム・ソカ(Kem Sokha)氏(69)に禁錮27年を言い渡した。人権団体は、ケム・ソカ氏の裁判は政治的動機に基づいているとしている。

 ケム・ソカ氏は解党された救国党の共同創設者。同氏は長年、アジアで在職期間が最長のフン・セン(Hun Sen)首相の政敵とされてきた。

 裁判官は、ケム・ソカ氏が「国内外で外国人と共謀した」と述べた。

 ケム・ソカ氏は判決後、すぐに自宅軟禁となった。家族以外との面会も禁じられる。選挙権と被選挙権も剥奪される。

 ケム・ソカ氏は2017年、外国の組織と共謀し政府転覆を計画したとして逮捕された。同氏は繰り返し、これを否定している。

 フン・セン首相は民主主義と自由を後退させるとともに、反対勢力を押さえつけるために司法制度を利用し、多数の反体制派活動家や人権活動家を投獄していると批判されている。

 裁判を傍聴したパトリック・マーフィー(Patrick Murphy)駐カンボジア米国大使は、裁判と判決について「誤り」だと非難した。(c)AFP