【3月1日 CNS】人工知能(AI)分野で、特にオープンAI(OpenAI)のチャットGPT(ChatGPT)を代表とするジェネレーティブAI(生成AI)の登場以来、社会各界の注目が集まり、資本市場でも「AIブーム」が巻き起こっている。

 これは、国内外の多くの企業が生成AIに関連する製品を打ち出し、テキスト生成、画像制作、音楽および音声生成、動画制作などの分野で力を発揮したためだ。

 東方財富のデータプラットフォームの「Choiceデータ」によると、2月6日までに、チャットGPT概念セクターインデックスは4営業日連続で上昇し、累積上昇率は22.34%に達した。2月6日の取引終了時点で、セクター内の多数の個別株が大幅に上昇した。海天瑞声(Speechocean)の株価は20%、雲従科技(Cloudwalk)は19.99%、漢王科技(Hanvon)は10.01%、科大訊飛(アイフライテック、iFLYTEK)は9.21%、昆侖万維(Kunlun)は6%上昇した。

 国内の生成AI製品の水準は、数多くの分野で熟練工のレベルに追いついている。どの分野で最初にどのような変化をもたらすのだろうか?騰江投資の首席研究員である毛騰江(Mao Tengjiang)氏は、中国国内の生成AI製品の現状について分析した結果、「金融ニュース作成、イラスト・ロゴデザイン、ポップ・ミュージック制作、プログラミング、動画生成などの知的プロダクトは、明らかな構造を持ち、固定された規範と創作原則に従っているため、生成AI製品がモデリング、模倣しやすい分野となる。生成AI製品の成熟に伴い、特にニュース報道、出版、映像業界などの生産効率に、先に積極的な変化がもたらされると予想されている。これまでに労働集約的で単位生産コストが高く、コンテンツ数が少なかった状況が一つずつ打ち破られ、より少ない投資でより多くの収益が得られ、一つの作品の限界費用が急速に下がる傾向が現れるだろう」と述べた。

 国内外の生成AIの発展に火が付いており、関連製品が雨後のタケノコの様に次々に出現しているが、違いはあるのだろうか?毛騰江氏は国内外の生成AI製品を比較した結果、「国際の生成AI製品の種類は多く、一部の製品のコンテンツ生成はプロフェッショナルのレベルに達しているのに対し、国内の生成AI製品は、まだこの水準には達していない。国際水準に追いつくには、およそ5~8年の時間がかかると予想される」と述べた。

 生成AI製品が大量に登場すると、「コンピュータが人間に取って代わる」ことになるのだろうか?湖南大学(Hunan University)経済・貿易学院副院長の曹二保(Cao Erbao)教授は、この点について「AI技術の大きな目玉の一つとして、生成AI製品の発展の見通しは明るい。生成AI技術の進歩により、労働者の知的負担が軽減され、同時に新しい職種が生まれる可能性がある」と述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News