【1月7日 CNS】マカロンカラーのヘアドライヤーやヒゲの濃さを感知して動くシェーバー、窓付きのエアフライヤー…。12月12日を中心に行われた中国のネット通販セール「双12(ダブル12)」の期間中、パナソニック(Panasonic)のサイトには、スタイリッシュで便利な小型家電がずらりと並んだ。1990年代半ばから2010年までに生まれた「Z世代」の中国の若者たちは今、ファッショナブルな家電を求めている。

 Z世代は大手企業にとって魅力的な購買層に映り、この世代の価値観を追いかけるように商品が開発されている。パナソニック(中国)有限公司家電集団の談躍文(Tan Yuewen)最高情報責任者(CIO)は「ここ数年、私たちは若者層を意識し、製品とその外観をZ世代の好みに近づけています」と話す。

 ファッション分野では多くのブランドがZ世代向けに新しいトレンドを取り入れている。例えば、ジュエリーブランドのカルティエ(Cartier)は北京の故宮(紫禁城、Forbidden City)とコラボレーションした展覧会を開催し、Z世代が好む中国的な要素を取り入れている。

 中国の伝統ブランドも考え方を変えつつある。浙江省(Zhejiang)杭州市(Hangzhou)の老舗シルクブランドの万事利(Wensli)は自らを「文化的・創造的産業」と位置づけ、デジタル技術を組み合わせてZ世代を引き付けようとしている。

 万事利シルクブランドセンターの楼玉峰(Lou Yufeng)副所長は「デジタル技術や人工知能(AI)設計技術を取り入れ、消費者はワンクリックで好きなデザインを注文できるようにしました」と説明。イノベーションを通じてシルクの「古い」イメージを覆し、より多くの若者たちの関心を集めようとしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News