チグリス・ユーフラテス川の水位低下 イラク南部
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【2月27日 AFP】イラク当局は26日、南部でチグリス(Tigris)川とユーフラテス(Euphrates)川の水位が大幅に低下していると明らかにした。至急対策を講じるという。
AFPの写真記者は南部ジーカール(Dhi Qar)州の州都ナシリヤ(Nasiriyah)で、ユーフラテス川の川底が露呈している様子を捉えている。
チグリス・ユーフラテス川の源流は共にトルコにある。イラク当局は長年、トルコのダムが水をせき止めているため、イラクに流入する水量が劇的に減っていると非難している。
昨年のイラクの公式統計によると、イラクを流れるチグリス川の水位は過去100年の平均水位の35%ほどにまで低下している。
イラクはしばしばトルコにダムの放流を要請している。また、農業用水と家庭用水については割当制を導入している。
さらにイラク北部のダムでも水がせき止められることが多く、南部住民の間で怒りが広がっている。
水資源省の担当者は26日、南部でのチグリス・ユーフラテス川の水位の低下は「一時的なもの」だとAFPに話した。
当局は北部モスル(Mosul)、ドカン(Dukan)、ダルバンディカン(Darbandikhan)のダムからの放流を増やす予定で、2日以内に状況は改善される見込みだという。(c)AFP