【2月23日 AFP】トルコ・シリア大地震で甚大な被害を受けたトルコ南東部ディヤルバクル(Diyarbakir)で22日、動物が取り残されているとみられる建物の解体に対する抗議が行われた。AFP記者が確認した。

 この建物は大地震で損壊し、100人以上が死亡した。

 抗議に参加したラマザン・トゥガイさんは、建物内には犬猫など十数匹が取り残されていると話した。

 大勢の動物愛好家が集まったのを受け、警察は建物を封鎖した。

 抗議参加者の一人、ニライ・ユルマズさんは「せめて建物の中に入れてくれと頼んだが、聞き入れてもらえなかった」と語った。

 解体作業が中断された建物に特殊部隊がヘリから乗り込もうとしたが、失敗に終わった。この様子はテレビで中継された。

 警察筋によると、当局はこの日夜、取り残された動物をおびき出す作戦を試した上で、23日に解体作業を再開する方針。

 弁護士会は「動物が取り残されていると分かっていながら解体作業が始められた」「地震を生き延び、飢えや渇きを16日間もしのいできた動物たちが人の手によって殺され始めた」と非難。「すべての生き物は等しく生きる権利を持っている」とし、国に救出を要請している。(c)AFP