思い出詰まったリュック題材に絵本制作 ウクライナ人児童のトラウマ解くきっかけに
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■戦争について話すことのためらい
英ロンドン大学キングスカレッジ(King's College London)の児童心理学者、ビル・ユール(Bill Yule)名誉教授は、戦争について話すことで子どもが傷つくのを恐れている親は多いと話した。
チームは、ウクライナから避難してきた子どもが多数通う学校に絵本を配った。
シェフチェンコさんが読み聞かせをしていると、英国の子どもたちがウクライナの子どもたちに「こんな経験をしたの」と、問いかける場面が見られた。
「英国の子どもたちがウクライナの子どもたちをハグするのを見た時、心が温まると同時に、心が洗われるような気持ちになった」とシェフチェンコさん。「子どもたちは以前は、そうした話をするのは気が進まなかった」
教師らもそういった側面は認識していた。英国の子どもたちが戦争体験のことについてよく分かっていないこともあり、ウクライナの子どもたちは、自分たちは歓迎されていないと感じていたという。
しかし絵本を読んだ後には、「英国の子どもたちがウクライナの子どもたちの手を取って図書館に連れて行き、もう一度一緒に読んだり、絵本の内容について話し合ったりする姿が見られた」と、シェフチェンコ氏は語った。(c)AFP/Helen ROWE