徴兵忌避のロシア人2人、難民申請の権利認める 韓国地裁
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【2月14日 AFP】韓国・仁川(Incheon)地裁は14日、難民申請を希望し、空港の乗り継ぎエリアで数か月にわたって身動きが取れなくなっていたロシア人男性2人に対し、申請する権利を認める判断を出した。これにより、2人は入国が認められた。
一方、2人と共に訴えを起こしていたもう1人の男性ついては、難民申請の権利を認めなかった。裁判所は可否の理由を明らかにしていない。
男性3人は、ウクライナ侵攻のための部分的動員から逃れるためにロシアを離れ、昨年10月から仁川国際空港(Incheon International Airport)内に滞在していた。3人の弁護士は、ロシアにいる家族の安全のために姓名の非公開を求めている。
3人は難民認定を期待して韓国の空港に降り立ったが、韓国法務部(省)は空港での申請受け付けを拒否した。
健康な男子に18か月の兵役が義務づけられている韓国では、兵役逃れは難民申請の正当な理由として認められていない。
申請が拒否されたため、3人は提訴。その間、空港の乗り継ぎエリアで暮らしていた。
申請の権利を認められた2人は空港を離れ、難民認定手続きが終わるまで韓国国内で暮らすことが認められる。手続きには数年かかる可能性がある。
もう1人は上訴できる。仁川空港には現在、さらにロシア人2人が難民申請を受け付けてもらえずに立ち往生している。この2人についても今月中に裁判所が判断を示す見込み。(c)AFP