【2月14日 AFP】米大リーグ機構(MLB)の合同競技委員会は13日、レギュラーシーズンの延長戦で二塁に走者を置いて開始するタイブレーク制について、2023年シーズンからの恒久化を決定した。また、投手の負担軽減と延長戦が長引くのを避けるためのルール変更も採択した。

 MLBでは2023年シーズン以降、試合が9イニングを超えた場合、勝負の決着がつくまで毎回走者を二塁に置いてイニングが開始される。このルールは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)下で選手の健康と安全を守るために2020年シーズンに試験導入され、ここ3シーズンにわたって採用されていた。

 現役選手4人と審判員1人、そしてリーグの代表者6人で構成されるMLBの合同競技委員会はまた、野手を投手として起用する際のルールも微調整した。

 2022年シーズンの規則では、ロサンゼルス・エンゼルス(Los Angeles Angels)の二刀流投手である大谷翔平(Shohei Ohtani)は例外として、試合が延長戦にもつれるか6点差以上となっている場合のみ野手が登板できることになっていた。

 しかし、今季から野手の登板が認められる条件は、延長戦、チームがどの時点でも8点以上負けている場合、そしてリードが10点以上の9回となった。

 このルール変更は、野手の登板機会が急増したことが背景にある。それまで最も多かったのは2019年の90登板だったが、2022年シーズンはそれを大きく上回る史上最多132登板を記録した。

 2023年シーズンからは他にも、投球間の時間制限「ピッチタイマー」やベースの拡大、そして守備シフトの制限などのルール改正が行われる。(c)AFP