【2月12日 AFP】不平等と資金不足に抗議してストライキを起こしたサッカー女子カナダ代表が、同国サッカー協会(CSA)から法的措置を取ると示唆されたことを受け、ストライキを中止した。

 チームは10日、変革を求めてストライキを開始したが、カナダサッカー選手会(CSPA)は11日夜に声明を発表し、16日のシービリーブス・カップ(2023 SheBelieves Cup)の米国戦に向けた練習の再開と、女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会(FIFA Women's World Cup 2023)への準備の継続を表明した。

 選手会は「カナダサッカー協会から、われわれの抗議行動を違法なストライキとみなしていると通達された」と明かし、「われわれが仕事に戻らず、本日中に16日の米国戦出場を約束しなければ、法的措置を取って強制的にわれわれをピッチに戻すだけでなく、選手会と現在合宿に参加している個々の選手に対して、数百万ドル規模になる可能性もある損害賠償の手続きも検討すると伝えられた」と述べた。

 さらに、2022年の協会関連の活動報酬を全く受け取っていない中で、損害の責任を問われるリスクは犯せなかったと説明。その一方で、W杯が近づく中での予算削減は依然として「受け入れられない」と繰り返した。

 選手は11日に協会関係者と会ってこの問題について話し合ったという。協会側は、女子チームの平等賃金は選手会との交渉の中心であり、「双方合意の上で」これまでの分をさかのぼって支払い済みだと強調している。しかし選手側は、状況はまだ不透明だと考えており、「協会の資金の割り振り方、使い方は不明で、秘密だらけだ」と述べている。(c)AFP