【2月11日 AFP】ポーランドのカミル・ボルトニチュク(Kamil Bortniczuk)スポーツ・観光相は10日、ロシアとベラルーシの選手に関し、ウクライナ侵攻に反対の立場を表明していれば難民選手団として2024年パリ五輪の参加を認めることを提案した。

 国際オリンピック委員会(IOC)は先月、ロシアとベラルーシの選手が中立旗の下でパリ五輪に出場できる「道筋」を検討していると発表。これにウクライナ側は猛反発し、大会のボイコットも辞さない姿勢を示しており、一部の北欧、東欧諸国からも賛同の声が上がっている。

 ボルトニチュク氏は、自身が提案する「妥協案」ならば、一部の国が大会をボイコットするような事態を回避できると主張した。

 この日各国スポーツ相によるオンライン会議に出席後、同案はロシアとベラルーシの選手が五輪に参加するための「唯一の選択肢」だとした上で、代表団は「中立のチーム」ではなく、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領の両政権に反対の立場を示している選手たちで構成されるとの考えを示した。

 また、この案によってIOCは「面目を保つ」ことができ、両国選手の出場禁止は国籍や出身地に基づく差別との批判をかわすことにもつながると説明。パリ五輪のボイコットはあくまでも最終手段であると述べた。(c)AFP