【2月9日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は8日、南部で6日に発生したマグニチュード(M)7.8の地震への政府対応に「不備」があることを認めた。

 エルドアン氏は、国内で最も多くの死者が出ている南部ハタイ(Hatay)県を訪問。現地から行ったテレビ演説で、政府は十分な救助・支援活動を行っていないとの批判に対し「もちろん不備はある。それは明白だが、今回のような災害に備えるのは不可能だ」と述べた。

 AFPが取材した住民は、生存者を捜索するための装備や食料、テントなどの到着が遅いと怒りをあらわにした。被害の大きい地域では、がれきを素手で掘り、家族を探す人々の姿も見られた。

 エルドアン氏は一方で、「『ハタイ県では兵士や警察官を見かけなかった』といったうそを言う不届き者がいる」「立派な兵士や警官についてのそうした恥ずべき物言いを見逃すわけにはいかない」と語り、同県には2万1000人以上が動員されていると説明した。

 今回の地震でこれまでに確認された死者はトルコで1万2391人、シリアで2992人で、計1万5383人に上る。(c)AFP