【2月9日 AFP】トルコ南部で6日にマグニチュード(M)7.8の地震が発生して以降、ソーシャルメディアで誤情報や不正確な説明文の付いた写真・動画などが飛び交っている。

 SNSには、トルコ南部の海岸に「津波」が押し寄せたとする動画が登場。しかし分析したところ、南アフリカのダーバン(Durban)で2017年3月に発生した嵐の映像だった。

 トルコの海岸に押し寄せる波として拡散していた動画は、米カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego)で先月発生した嵐の際のものだった。

 また、死海(Dead Sea)で6日夜に余震が発生し、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)でパニックが起きたとする一連の写真もフェイスブック(Facebook)やインスタグラム(Instagram)、ツイッター(Twitter)で広がった。だが、逆画像検索を行ったところ、写真はヨルダン川西岸ナブルス(Nablus)で2017年6月に撮影されたもので、イスラム教の断食月ラマダン(Ramadan)の終わりを祝うパレスチナ人の姿が写っていた。

 人が埋もれているとみられるがれきの隣に犬が伏せている別の画像は、ツイッターで150万回以上閲覧された。しかし、逆画像検索の結果、少なくとも2018年からオンライン公開されていたチェコの写真家の作品であることが判明した。

 エジプトの報道機関は、がれきに座って泣く幼い少年の写真に「地震後に取り残されたシリア人の子ども」とするキャプションを付けて公開したが、実は写真配信サービス、シャッターストック(Shutterstock)の素材だった。

 この他、地震発生時の揺れや、直後の地面や建物を撮影したとする動画の中には、2011年の東日本大震災など過去の地震のものも含まれていた。(c)AFP