【2月4日 AFP】2024年パリ五輪・パラリンピックの大会組織委員会のトニー・エスタンゲ(Tony Estanguet)会長は3日、ロシアとベラルーシの参加を認める案への議論が大きくなっている中で、選手たちが自分たちにはどうすることもできない決定によって「損害を受けるべきではない」と主張した。

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 ロシアがベラルーシ領から昨年2月にウクライナ侵攻を開始して以降、両国はスポーツの主要国際大会から除外されており、この問題に関する意見は二分している。

 国際オリンピック委員会(IOC)は前週、ロシアのパリ五輪参加を認める「道筋」を検討していると明らかにし、中立の立場での出場が容認される可能性が浮上している。この案には米国も2日に支持を表明したが、ウクライナ側はロシアの完全な出場禁止を求め、IOCについて「戦争を助長」していると非難している。

 エスタンゲ氏はAFPの取材に対し、選手の多くは「現時点でこれらの決定に一切関与していない。個人的には、彼らが自分たちに関係のない決定によって損害を受けるべきではないと考えている」とし、「最大限の数の代表団と選手が、五輪に参加するという夢をかなえられることを願っている」と述べた。(c)AFP