■2個の戦車大隊

 ドイツ政府報道官は25日の発表に際して、ウクライナ軍がレオパルト2による戦車大隊2個を速やかに編成できるようにするのが狙いだと説明し、当初の14両の供与は「最初の一歩」だと述べた。

 ドイツ政府は、戦車大隊2個が何両の戦車で編成されるのかについては明言していないが、ドイツ連邦軍においては戦車大隊1個は44両で編成されている。

 独誌シュピーゲル(Der Spiegel)は電子版で、ウクライナに対する今後の供与は、兵器産業が保有している分が割り当てられる可能性があると伝えている。

 ただ、しばらく稼働していなかった戦車は修理や整備を要するため、ウクライナへの供与には時間がかかりそうだ。

■訓練は速やかに開始

 ドイツ政府は、ウクライナ軍に対する戦車運用の訓練が「速やかに開始される」としている。

 軍事専門家は、旧ソ連時代の戦車よりも複雑な機構を有するレオパルト2の装備に関する基礎的な訓練には、数週間を要するとの見方を示している。

 専門家は、レオパルトが戦局を変えることになる可能性があると予測。IISSは最近の報告で、もしウクライナ軍が約100両のレオパルト2を受領すれば、前線での効果は「絶大」だとの分析を示している。

 レオパルトの砲身を供給する兵器メーカー、ラインメタル(Rheinmetall)のアーミン・パッパージャー(Armin Papperger)最高経営責任者(CEO)は、独メディアに対し、「(ウクライナ)軍は敵のラインを突破できるようになり、長期にわたる塹壕(ざんごう)戦に終止符が打たれるだろう」との見方を示した。「レオパルトがあれば、部隊は一度に数十キロ前進することが可能だ」 (c)AFP/Mathieu FOULKES