【1月26日 AFP】英ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウス(Royal Opera House)は25日、33年間スポンサーを務めてきた石油大手BPとの契約を終了した。同劇場はBPの協賛をめぐり、環境活動家から圧力や抗議を受けていた。

 同劇場はAFPに対し、2022年12月で契約が終了し延長はしないことになったと説明した。長年の協賛については感謝の意を述べた。

 BPはロンドンのトラファルガー広場(Trafalgar Square)など英各地で同劇場のオペラを生配信・上映するイベント「BPビッグスクリーンズ(BP Big Screens)」を支援してきた。

 BPは現時点でコメントを出していない。

 気候変動への対応を訴える活動家は近年、同劇場に対して化石燃料関連企業との協賛関係を断つよう圧力をかけていた。2016年には作曲家ジョン・ルーサー・アダムズ(John Luther Adams)氏らが、BPとのスポンサー契約を停止するよう求める書簡を出している。

 これまでに、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(Royal Shakespeare Company)とナショナル・ポートレート・ギャラリー(National Portrait Gallery)も、BPとの協賛関係を終了している。

 環境団体「カルチャー・アンステインド(Culture Unstained)」の共同創設者クリス・ガラード(Chris Garrard)氏は、こうした動きについて「劇的な変化だ。芸術界がBPブランドと同社が象徴する環境破壊を招く事業をほぼ全面的に拒絶したということだ」と述べた。

 大英博物館(British Museum)は来月でBPとの協賛契約が終了するが、更新するかどうかは現時点では発表していない。(c)AFP