【1月25日 AFP】北朝鮮当局は25日、首都平壌で「呼吸器疾患」のため5日間のロックダウン(都市封鎖)を命じた。韓国の北朝鮮関連ニュースサイト「NKニュース(NK News)」が同日報じた。昨年8月に新型コロナウイルス感染症に対する「勝利」を宣言して以来、初の都市封鎖とされている。

 NKニュースは、北朝鮮の官報を引用し、平壌市民は25日から29日まで自宅待機し、毎日複数回の検温が求められていると伝えた。

 官報には、新型コロナウイルスへの言及はない。平壌で拡大している疾患には一般的な風邪も含まれているという。

 都市封鎖が他の地域でも実施されているのかどうかは不明。国営メディアは、この件について報じていない。

 専門家は平壌封鎖について、新型コロナウイルスの感染再拡大への対応の可能性が高いと指摘した。

 北朝鮮の医療システムは、世界的にも脆弱(ぜいじゃく)だと専門家は指摘。設備の整った病院は少なく、集中治療室(ICU)はほとんどない。

 国民約2500万人は、新型コロナのワクチン未接種とみられている。ただ、中国からワクチンがいくらか届けられた可能性があるとの報道もある。(c)AFP