【1月23日 AFP】元女子プロテニス選手で、現在開催中の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2023)でインタビュアーを務めているエレナ・ドキッチ(Jelena Dokic)氏(39)が、自身の見た目をばかにする「ボディーシェーミング」が続いていると明かし、「胸が悪くなる」コメントを非難した。

 2002年にキャリア最高の世界ランキング4位に到達したドキッチ氏は、全豪オープンで試合に勝利した選手へのオンコートインタビューを担当している。ところが彼女のもとには現在、体重に関するインターネット上の中傷コメントが数多く届いているという。

 ドキッチ氏は自身のインスタグラム(Instagram)で、「ここ24時間の『ボディーシェーミーング』と『ファットシェーミング』は常軌を逸している」と発言。コメントは世界中から来ているが、特にセルビアからが多いと明かした。ドキッチ氏はオーストラリア人だが、セルビア人の父親のもと、現在のクロアチアで生まれたルーツがある。さらに「女性のコメントも多い。『女性が女性を応援する』なんて、そんな程度のもの」とも話した。

 昨年には自殺未遂の経験を明かしたドキッチ氏。こうした中傷は「邪悪で胸が悪くなる」と訴え、「一番よくあるのが『あんなにでかくなって、一体何があったんだ』というもの」だとすると、「何があったかを話すなら、今の私は道を見つけ、必死で闘っているところだということ」とつづった。

 さらに「私のしていることや、起こったことは大した問題じゃない。なぜなら、体形は問題にするべきではないから」と主張し、「問題は、あなたたちの中傷コメントや暴言、ファットシェーミングの方。なぜならそういうことをする人は単純に邪悪で、意地悪で、卑劣で、無知だから」と非難した。

 ドキッチ氏は、1999年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)1回戦で、当時世界1位のマルチナ・ヒンギス(Martina Hingis)を破って脚光を浴び、通算でシングルス6勝を挙げた。(c)AFP