【1月19日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2023)は19日、男子シングルス2回戦が行われ、ベテラン選手のジェレミー・シャーディ(Jeremy Chardy、フランス)がポイント中にボールがポケットから落ちたにもかかわらず、プレーを続行させた主審に激怒する出来事があった。

 コート3でダニエル・エヴァンス(Daniel Evans、英国)と対戦したシャーディは、相手にブレークポイントを握られた第1セット3-3の場面で、フォアハンドを打った際にボールがポケットからこぼれた。シャーディはそのままプレーを続け、エヴァンスも返球。ところが、シャーディが次のボールをネットにかけた直後に主審はレット(ポイントのやり直し)のコールをした。これに対し、エヴァンスがボールが落ちたのは見えなかったと主張すると、主審はポイントのやり直しを撤回。エヴァンスのブレークを認めた。

 この重要な場面での判定について、シャーディはボールがポケットから落ちた時点でプレーを止めて、ポイントのやり直しとすべきだったと主張。ミリアム・ブレイ(Miriam Bley)主審に対し、「20年間であなたほどひどい審判は見たことがない」と不満をあらわにすると、「どこを見ているんだ? 鳥でも見ているのか? それとも雲?」と問いかけ、「全豪オープン最大のミスだ。このようなミスをする審判はツアーにいない。一人もだ」と非難した。

 その後シャーディは責任者を呼んで抗議を続けたが、最終的には試合を続行し、4-6、4-6、1-6で敗戦。試合後の会見では、主審はミスの責任を取って処分されるべきだと訴えた。

「彼女(ブレイ主審)にもそう言った。自分がポイントを落としてラケットを折ったら罰金を科される。(審判が)大きなミスをしても何も起こらない。不公平だと思う。どちらも同じであるべきじゃないか?」 (c)AFP