【1月19日 AFP】環境問題に取り組む米国のアル・ゴア(Al Gore)元副大統領は18日、世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で演説し、ドイツでの炭鉱開発反対デモに参加中、警察に身柄を一時拘束されたスウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんへの支持を表明した。

 トゥンベリさんは前日、独西部リュッツェラート(Luetzerath)村で、デモを離れて露天掘り炭鉱に向かって走りだしたため身柄を拘束された。

 ゴア氏は、「あの炭鉱(開発)を止めようとする彼女(トゥンベリさん)の行動に賛同する」と語った。また、気候変動問題に対する指導者層の努力が不足していることに世界中の若者が失望していると付け加えた。

 さらに、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領が任命した世界銀行(World Bank)のデービッド・マルパス(David Malpass)総裁にも言及。「若者は世界銀行について、『気候変動否定論者が責任者なのだから(温暖化への対処に)失敗しているのは当然だ』と言っている」と述べた。

 アラブ首長国連邦(UAE)で今年開催される国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)の議長に同国国営石油会社のトップが指名されたことに関しても、活動家の間では理解に苦しむと受け止められていると指摘。「利益相反に見える動きは信頼を損ねる」と批判した。(c)AFP