【1月18日 CNS】中国では毎年、春節(旧正月、Lunar New Year、今年は1月22日)に向けて干支(えと)の記念切手が発行される。今年は1月5日から卯(う)年の切手を発売。ウサギは縁起の良い動物とされ、各地の郵便局では早朝から長蛇の列ができた。

 記念切手は2種類のセット。1枚は3匹のウサギが円状に互いに追いかけているデザインで、ウサギの生命力や温かみを表現している。もう1枚は青色のネズミが右手にペン、左手に手紙を持ったデザインで、賢いウサギが新年の幸運を人々に伝えるイメージという。だが、全身が真っ青で、目は対照的に血の色のような赤色、両手は人間と同じ5本の指があるネズミの絵柄に、違和感を抱く人が少なくなかった。

 インターネットでは「ウサギの笑顔が不気味で、邪悪な感じがする」「ペンと手紙がまるで(日本の漫画の)デスノートのようだ」という感想があった。

 切手のデザイナーは98歳の著名芸術家、黄永玉(Huang Yongyu)さん。中国で干支の記念切手シリーズが始まった1980年、申(さる)年の切手を描いて大人気となり、黄さんは今も「申年切手の父」と言われている。

 干支の記念切手はコレクターの間で人気が高い。北京市のベテランコレクターの元元(Yuan Yuan)さんは「干支の切手は人々の良い思い出や人生への願いを伝えることが多い。視覚的に嫌悪感を引き起こすデザインがふさわしいか疑問だ」と指摘する。一方で、「時代の感覚を表現したデザイン。中国の切手史において特別な地位を占めるだろう」と擁護する声もある。

 北京市の有名な切手市場・報国寺(Baoguosi)文化公園に集まる切手愛好家の間では「切手が論争の的になるのは悪いことではない。社会的注目が高まれば切手の収集価値が高まり、切手市場も活性化する」と言われている。(c)CNS/JCM/AFPBB News