【1月13日 CGTN Japanese】中国北西部の陝西省(Shaanxi)文物局は12日、秦の始皇帝陵の考古学的発掘の新たな発見を発表しました。それによりますと、兵馬俑1号坑の3回目の発掘では陶俑(陶製の人形)220点余りが発掘されたほか、軍陣の配置規則が初歩的に解明され、陶俑の製作工程を明確にしたほか、坑道の様子から秦末期に楚の武将項羽が始皇帝陵と兵馬俑坑を暴いたことに有力な証拠を提供することが可能だと明らかになりました。

 兵馬俑1号坑の3回目の発掘は2009年に開始され、発掘面積は約430平方メートルで、これまでに陶俑220余点、陶馬16頭、戦車4台および馬車用品、兵器、生産用具などが発掘されています。また、陶俑の製作工程について、陶俑の大体の形を作った後に細部の彫刻を行ってから両腕を接着するという手順を解明しています。

 また、俑坑と甬道は掘られた形跡があることから、甬道を通って俑坑に入った人がいたことが判明しました。考古学者は甬道を通って俑坑に入って暴いた人は俑坑の建設に参加した人に違いないと推測しています。当時項羽に投降した秦の兵士なら、項羽の命令を受けて行うことはそう難しくはないと推測されます。この一連の発見は項羽が始皇帝陵と兵馬俑坑を暴いたことに有力な証拠を提供しています。

 秦の兵馬俑坑は始皇帝陵の副葬坑で、その中の1号坑は最も面積が広く、平面は長方形を呈し、総面積は1万4260平方メートルです。配列の密度から試算すると、全体の発掘後に陶俑と陶馬の約6000点が出土可能だと見込まれています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News