【1月29日 AFP】（更新）全豪オープンテニス（Australian Open Tennis Tournament 2023）は29日、男子シングルス決勝が行われ、大会第4シードのノバク・ジョコビッチ（Novak Djokovic、セルビア）が第3シードのステファノス・チチパス（Stefanos Tsitsipas、ギリシャ）を6-3、7-6（7-4）、7-6（7-5）で下し、10度目の大会制覇を果たした。四大大会（グランドスラム）通算22勝目とし、ラファエル・ナダル（Rafael Nadal、スペイン）の最多記録に並んだ。

　昨年は新型コロナウイルスワクチンへの立場を理由に大会前に国外追放となり、全豪オープン出場は2年ぶりとなったジョコビッチ。今回は太もも裏のけがとコート外での騒動を乗り越えての優勝で、世界ランキング1位への返り咲きも確定した。

　準々決勝後にロシア国旗を持ったファンとポーズを取る騒動を起こした父スルジャン（Srdjan Djokovic）さんの姿はなかったが、優勝を決めると陣営席によじ登り、母親と抱き合った。目からこぼれる涙を抑えきれず、地面に倒れてむせび泣いた。

　試合はジョコビッチが相手のダブルフォールトでブレークに成功して3-1とすると、自身2度目のグランドスラム決勝で硬さのみえるチチパスからわずか36分で第1セットを先取。第2セットはチチパスが盛り返して競った展開となり、この日最初のブレークポイントにしてセットポイントを獲得したが、ここを踏ん張ったジョコビッチがタイブレークを制し、第2セットも奪った。

　第3セットはジョコビッチのサービスで迎えた第1ゲームで、チチパスがこの日初のブレークに成功したが、直後のゲームでブレークバックを許すと、決着はまたもタイブレークに突入。最後はジョコビッチが再びギアを上げ、栄冠に輝いた。(c)AFP