【1月6日 AFP】メキシコの治安当局は5日、米国で収監されている麻薬王「エル・チャポ(El Chapo)」ことホアキン・グスマン(Joaquin Guzman)受刑者の息子、オビディオ・グスマン(Ovidio Guzman)容疑者(32)の身柄を拘束した。

 ルイス・クレセンシオ・サンドバル(Luis Cresencio Sandoval)国防相は記者会見で、オビディオ容疑者を北西部クリアカン(Culiacan)で拘束したと発表。その際に銃撃があり、複数の車が炎上した。

 同容疑者は、父の麻薬組織「シナロア・カルテル(Sinaloa Cartel)」の傘下組織を率いていたとされ、米国は身柄の拘束につながる情報に最高500万ドル(約6億7000万円)の報奨金を懸けていた。

 2019年にも一時身柄を拘束されたが、麻薬組織側との激しい銃撃戦の末、治安部隊は同容疑者を解放。アンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール(Andres Manuel Lopez Obrador)大統領は当時、この判断をめぐり厳しい批判にさらされた。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は来週、カナダ・メキシコとの北米3か国首脳会談のためメキシコを訪問する予定。会談では治安問題が大きな議題となる見通しで、オビディオ容疑者の拘束は、同国で横行する組織犯罪との闘いにおいて大きな勝利となった。(c)AFP