【1月3日 AFP】ドイツのクリスティーネ・ランブレヒト(Christine Lambrecht)国防相が新年メッセージで、ウクライナ侵攻について「特別な経験」「素晴らしい人々に出会えた」などと無神経な発言をし、厳しく非難されている。

 動画は1日、ベルリンの路上で携帯電話で撮影されたもので、長さは1分。ランブレヒト氏のインスタグラム(Instagram)アカウントに投稿された。背後では花火が上がっており、ランブレヒト氏の声は聞き取りにくい。

 その中で同氏は、「欧州のただ中で戦火が吹き荒れた」と昨年を回顧。ウクライナ侵攻によって「多くの特別な経験」をし、「大勢の素晴らしくて興味深い人と知り合えた」と語った。

 この動画についてメディア各社は2日、批判を展開。日刊紙ターゲスシュピーゲル(Tagesspiegel)は、ランブレヒト氏はウクライナ侵攻をまるで「胸が躍るような職務上の経験」であるかのように話しており、「大臣にふさわしくない」と切り捨てた。

 国防省の報道官は定例記者会見で、ランブレヒト氏のメッセージについて「プライベートな動画」であり、コメントは差し控えると述べた。

 ランブレヒト氏は昨年1月、ロシアによる侵攻の懸念が高まる中、ウクライナに対し、武器ではなくヘルメット5000個を供与すると発表し、失笑を買った経緯がある。(c)AFP