【1月2日 AFP】気候変動危機を訴える団体「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」は1日、交通網の封鎖などこれまでの実力行使戦略を転換し、今後は集会を通じた活動に力を入れると表明した。

 絶滅への反逆は2018年、英国で創設された環境活動家のネットワーク。政府は気候変動に対処していないと批判し、市民による不服従運動を展開してきた。鉄道や空港、道路などを封鎖して社会に大混乱を引き起こしたことで知られるようになった。

 昨年8月にはロンドンの名所「タワーブリッジ(Tower Bridge)」を閉鎖した。

 同団体は今回、「われわれが団結し、無視できない存在となったことから、今年は道路封鎖よりも集会に力を入れる」と宣言。4月21日にロンドンの英議会前で開催予定の抗議集会に10万人の参加を呼び掛けた。

 道路封鎖などに関連し、同団体からは多くの逮捕者が出ている。政府は、実力行使戦略に対する取り締まりを強化する方針を打ち出している。

 環境保護団体の抗議活動をめぐっては、「ジャスト・ストップ・オイル(Just Stop Oil)」など、より過激な団体が注目されるようになっている。この団体は昨年10月には、ロンドンのナショナル・ギャラリー(National Gallery)に展示されていたビンセント・ファン・ゴッホ(Vincent van Gogh)の「ひまわり(Sunflowers)」にトマトスープをかけるなどの過激な行動に出た。(c)AFP