ウクライナの新年メニュー、決め手は愛国心 ロシア色払拭
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■「心の再起動」
店名の「二兎追う者」は、ソビエト連邦で1961年に制作されたコメディー映画にちなんでいる。同店では、キーウが最初の爆撃を受けた直後から市民とウクライナ軍の支援に力を入れてきた。
侵攻から1週間で数百人に食事を提供。その後すぐ、キーウの北西に位置するホストーメリ(Gostomel)でロシア軍を食い止めようと戦うウクライナ軍部隊に援助物資を送り始めた。
「司令官には5か月後に初めて会った。兵士とは全く会っていない。でも、一人ひとりが大切だ」とミトロファノワさんは語った。先日3人が戦死したと話す時には涙を浮かべた。「私にとっては、身内が死んだも同然だ」
ここ数日は、部隊に贈る子羊の形をしたクリスマスケーキを焼いている。そして今週、厨房(ちゅうぼう)スタッフの一人が招集され、軍事訓練へ向かった。
大みそかのパーティーについてミトロファノワさんは、「安息日のようなもの」ではなく「心を再起動させる」機会だと語った。
■ロシアを捨てて…
料理長のナタリア・ホメンコさんは、ロシアと関連の深いメニューを排除する機会を得たことを喜んでいる。「正しいし、実行できることだ。代わりになる料理はあるし、提供できるものがあるのだから」
キーウの歴史あるポジール(Podil)地区にあるピザレストラン「アフトスタンツィア(Avtostantsia)」も、大みそかにシュバとオリビエを提供するのをやめ、代わりにビーツのフムスや南部オデーサ(Odessa)の名物料理「フォルシュマーク」を提供することに決めた。
だが、店長のアンナ・セレゼンさんによれば、ロシア軍の空爆による停電のため準備が遅れている。今週になってようやく発電機を入手できたため、シェフたちには新しい料理をマスターする時間がなく、新メニューは正教会のクリスマスに合わせて1月初旬に提供を開始することとなった。
「伝統的なウクライナ料理がたくさんあるので、ロシア料理は必要ない」「なくても生きていける。もっと早くやるべきだった」とセレゼンさん。個人的には好物のシュバが食べられなくなるのは残念だが、「他にもいろいろなサラダを作ることができるのだから」後悔はないと語った。(c)AFP/Robbie COREY-BOULET
