米国に数十年ぶり大寒波、クリスマス休暇を直撃へ
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【12月23日 AFP】米国では今週末、中西部から東海岸にかけた広い地域が大規模な寒波に見舞われる見通しで、当局は22日、人命を脅かす数十年に一度の冬の嵐となるとして警戒を呼び掛けた。クリスマス休暇のために移動する多数の人々の足に影響する恐れがある。
北極圏から南下した寒冷前線は21日、中部を通過。今後、中西部を通り、クリスマス直前の23日には東海岸へ向かうと予想されている。航空各社では遅延や欠航が相次ぐ見通しだ。
米国立気象局(NWS)は、風速を加味した体感温度が一部地域で氷点下40度に達すると予想。体感温度は局地的に氷点下57度まで下がる恐れがあるとし、「これほどの風速冷却では、対策を講じなければ5分以内に凍傷になり、長時間寒さにさらされれば低体温症や死亡の可能性もある」としている。
米自動車協会(AAA)によると、今月23日~来年1月2日の年末年始に自宅から80キロ以上移動する人は1億1200万人以上に上り、その大半に当たる1億200万人は自動車で移動すると推定される。
連邦航空局(FAA)は、強風と大雪の影響で、ハブ空港であるミネアポリス・セントポール(Minneapolis-St. Paul)、シカゴ(Chicago)、デンバー(Denver)で遅れが出る可能性があると警告している。
NWSのニューヨーク州バファロー(Buffalo)支局は「一世代に一度の嵐」が訪れると警告。風速は29メートル以上、体感温度は氷点下20度~氷点下30度に達し、散発的または広範囲な停電が起きる恐れがあるとした。(c)AFP/Lucie AUBOURG