【12月22日 AFP】ウクライナ侵攻を続けるロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は21日、国防省の幹部会議で演説し、自国の軍事力を引き続き拡大し、核兵器部隊の戦闘即応性を強化する方針を示した。

 テレビ放送された会議でプーチン氏は、ロシア軍の戦闘能力が「日々絶えず向上している」としたほか、「核の3本柱(三元戦略核戦力)の戦闘即応性を向上させる」と宣言。極超音速巡航ミサイル「ツィルコン(Zircon)」を来年1月上旬に軍艦「アドミラル・ゴルシコフ(Admiral Gorshkov)」へ実戦配備すると語った。

 会議に出席したセルゲイ・ショイグ(Sergei Shoigu)国防相は、同国軍が占領したウクライナ南部の港湾都市ベルジャンシク(Berdyansk)とマリウポリ(Mariupol)を海軍拠点として使用する方針を表明。さらに、軍の戦闘要員を150万人に増強し、兵役義務の対象年齢を18~27歳から21~30歳に引き上げることを提案した。

 プーチン氏もこれに同意し、「財源に制限はない。国も政府も、軍が必要としているものはすべて与えている」と説明。ウクライナで起きていることは「われわれが共有する悲劇」だとしつつも、その責任はロシアではなくウクライナとその同盟国側にあると主張した。(c)AFP