【12月21日 AFP】国際自動車連盟(FIA)は19日、新シーズンに向けて変更された規則の中で、ドライバーやチームによる「政治的、宗教的、個人的な発言やコメント」を厳重に取り締まると発表した。

 FIAの国際モータースポーツ競技規則(ISC)は今後、「特にFIAが推進する中立性の一般原則に著しく違反する政治的、宗教的、個人的な発言やコメントやその掲出」を違反とみなすことになる。

 FIAはフォーミュラワン(F1、F1世界選手権)や世界ラリー選手権(WRC)、FIA世界耐久選手権(WEC)を統括している。

 2023年1月1日以降、いかなる政治的発言も「事前に書面で承認」される必要がある。しかし、規則違反の処分については明示されていない。

 F1で7度の総合優勝を誇るメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は2020年の第9戦トスカーナGP(Tuscan Grand Prix 2020)の表彰式で、「ブリアンナ・テイラー(Breonna Taylor)を殺した警官たちを捕まえろ」と書かれたTシャツを着用。黒人女性のテイラーさんは、米警官に自宅で射殺されていた。

 ハミルトンの行動を受け、FIAは表彰式におけるプロトコルを見直すことになった。(c)AFP