【12月21日 AFP】陸上競技の不正防止機関「アスレチックス・インテグリティ・ユニット(AIU)」は20日、昨年の第125回ボストン・マラソン(2021 Boston Marathon)で女子の部を制したダイアナ・キプヨゲイ(Diana Kipyogei)を失格処分にすると発表した。陸上界では、ドーピング違反により処分を受けるケニア人アスリートが続出している。

 10月に暫定資格停止処分を受けていたキプヨゲイは、レース後のドーピング検査でトリアムシノロン(triamcinolone)に陽性反応を示すと、弁解のために虚偽の書類を提出したとして、複数のドーピング違反により6年の出場停止処分が言い渡された。

 この物質は2021年当時、場合によっては使用が認められていたものの、今年1月から全面的に禁止された。

 28歳のキプヨゲイは昨年10月、6大「メジャー」マラソンの一つに数えられるボストン・マラソンを制したものの、その後のドーピング検査で「違反が疑われる分析報告」が出ていた。キプヨゲイは2028年6月まで資格停止となり、同マラソンで2位に入った同胞のエドナ・キプラガト(Edna Kiplagat)が繰り上がりで優勝扱いとなる。

 AIUはまた、利尿薬フロセミド(Furosemide)に陽性反応を示し、虚偽の書類を提出したとして、同じケニア人のプリティ・リオノリポ(Purity Rionoripo)に5年間の資格停止処分を科すと明かした。

 29歳のリオノリポは、2017年のパリ・マラソン(Paris Marathon 2017)や2021年プラハ・マラソン(Prague Marathon 2021)での優勝経験がある。(c)AFP