【12月20日 AFP】中国当局は19日、北京で新型コロナウイルス感染により2人が死亡したと発表した。感染の徹底的な封じ込めを図る「ゼロコロナ」政策の緩和後、同ウイルスによる死者が当局により公表されたのは初めて。国内では感染拡大に伴い病床や火葬場の受け入れ能力が逼迫(ひっぱく)しており、実際の死者数はさらに多いとみられる。

 強制的な大規模検査が終了したことで、感染者数の公式統計は信ぴょう性に欠けていると考えられており、当局も感染の追跡が不可能であることを認めている。来年1月下旬の春節(旧正月、Lunar New Year)の休暇中には、貧しい農村部で感染が拡大することが懸念されている。

 北京では、感染拡大を受けて街中が閑散とし、薬局では薬の在庫が枯渇。また高齢者の多くはワクチン未接種で、感染のリスクが高い状態にある。(c)AFP/ Matthew WALSH with Vivian LIN in Shanghai