【12月16日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領は15日、カウボーイや宇宙飛行士、戦闘機パイロットなどに扮(ふん)した自身の姿が描かれたデジタルトレーディングカード(トレカ)を、1枚99ドル(約1万3600円)で発売すると発表した。

 2024年の次期大統領選へ向け、勢いが失速気味のトランプ氏は、事前に「重大発表がある」と豪語。副大統領候補を指名するのではとの臆測も広がっていたが、年末商戦に照準を合わせたトレカ・コレクションの発表と判明し、かえって失笑を買うこととなった。

 プロモーションビデオでは、スーパーマン風の筋肉質なコスチュームを身にまとい両目からレーザー光線を発射するトランプ氏のトレカを紹介。トランプ氏自ら「私の人生とキャリアに関連した、実に素晴らしいアートワークだ」「すごいクリスマスプレゼントになる。完売必至だ、なくなる前に今すぐ買おう!」と強烈な売り込みをかけている。

 だが、熱烈な支持者にとっては最高のクリスマスプレゼントになるかもしれない。トレカは、非代替性トークン(NFT)で、購入特典としてトランプ氏との夕食会やゴルフ、ビデオ会議サービス「ズーム(Zoom)」を使った1対1の面会、同氏のサインといった賞品を獲得できるチャンスも付いてくる。

 トランプ氏の自称「重大発表」を受け、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は「私もここ数週間に幾つか重大発表をした」とツイッター(Twitter)に投稿。

「インフレ率が鈍化した。『結婚尊重法』に署名した。(米女子プロバスケットボール<WNBA>の)ブリトニー・グライナー(Brittney Griner)選手を帰国させた。ガソリン価格は1年前より下がった。アリゾナ州で新たに1万人の賃金の高い仕事を生んだ」と成果を並べてみせた。(c)AFP