【9月2日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は1日の国民向けの演説で、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領とその「過激な」支持者を「米国の根幹を脅かす過激思想の象徴」と激しく批判し、11月の中間選挙を前に民主党への支持を呼び掛けた。

 バイデン氏は、ペンシルベニア州フィラデルフィア(Philadelphia)の独立宣言と合衆国憲法が採択された場所近くでプライムタイムに演説。トランプ氏支持者のスローガン「MAGA(米国を再び偉大に)」に言及し、「ドナルド・トランプ氏とMAGAを信奉する共和党議員は米国の根幹を脅かす過激思想の象徴だ」と批判した。

 さらに「MAGA勢力はこの国を後退させようと決意している。選択の権利も、プライバシーの権利も、避妊の権利も、愛する人と結婚する権利もない米国にだ」「平等と民主主義が攻撃を受けている」と警告した。

 また、熱心なトランプ氏支持者による2021年1月6日の連邦議会襲撃に言及し、「米国に政治的暴力の場所はない」とも述べた。

 バイデン氏は11月の中間選挙をにらみ、「こうした脅威に立ち向かう力はわれわれの手中にある」として、有権者に支持を呼び掛けた。共和党の主流派に対しては、共和党内に強い影響力を持つトランプ氏流の政治手法を否定し、民主党に協力するよう呼び掛けた。

 バイデン氏は「われわれは長らく、米国の民主主義が保証されているとして安心してきたが、そうではない。民主主義を守らねばならない。私たち一人一人が立ち上がり、民主主義を守らねばならない」として、「イデオロギーに関係なく、私たちの民主主義を守るというただ一つの目的のために団結するよう国民に求める」と述べた。(c)AFP/Jim WATSON / with Aurelia END in Washington