【12月15日 AFP】世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は14日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とM痘(サル痘)について、来年には「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を脱することを期待していると述べた。

 テドロス氏は新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)から得た主な教訓の一つは、感染症が大流行した際に各国が迅速に対応しなければならないことだと述べた。

 新型コロナについては、1週間当たりの世界全体の死者数は1年前の約5分の1となる1万人弱に減少したが「それでも多過ぎる。各国が命を救うためにできることはまだたくさんある」と強調した。

 その一方で「ここまでは長い道のりだった。来年のどこかで、COVID-19はもはや保健分野における世界的な緊急事態ではなくなったと言えるようになっていてほしい」と述べた。

 M痘については「ありがたいことに、7月にPHEICを宣言して以降、1週間当たりの感染者数は90%以上減少している」「現状を維持できれば、来年には緊急事態宣言を終了できると期待している」と述べた。M痘は、110か国で8万2000人以上の感染者が確認されているが、死者は65人と低水準にとどまっている。(c)AFP