【12月14日 AFP】国際プロサッカー選手会(FIFPro)は、3か月にわたってイランを揺るがしている抗議デモ活動に参加したアミル・ナスルアザダニ(Amir Nasr-Azadani)選手が、死刑の危機に直面していることに「ショックと不快感」を受けていると述べた。

 半国営イラン学生通信(ISNA)が伝えたイスファハン(Isfahan)市の司法責任者の言葉によれば、ナスルアザダニ選手は、警備局員3人が死亡した9月16日の「武装暴動」に参加したとして、2日後に同市内で逮捕された。そして「反乱と違法ギャングへの参加、治安を乱す計画への共謀、それらによるモハレベ支援」で告発された。モハレベは「神への敵意」を意味し、イランでは極刑が科される。

 FIFProは12日遅く、ツイッター(Twitter)に「プロサッカー選手アミル・ナスルアザダニがイランで処刑の危機にあるという報道に、ショックと不快感を受けている」と書き込んだ。

 元イラン代表のスターで、抗議活動を熱心に後押ししているアリ・カリミ(Ali Karimi)氏も、ナスルアザダニ選手を支持し、ツイッターで「アミルを処刑しないでくれ」と訴えた。

 また、同国代表チームは、W杯カタール大会(2022 World Cup)のチーム初戦となったイングランド戦で、国歌斉唱を拒否するという独自の抗議を行っていた。

 イランでは、マフサ・アミニ(Mahsa Amini)さん(22)が服装規定違反の疑いで道徳警察に逮捕された3日後の9月16日に死亡した問題をきっかけに、抗議デモが全土で約3か月にわたり続いている。(c)AFP