【12月14日 AFP】サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)に出場するフランス代表の主将ウーゴ・ロリス(Hugo Lloris)は13日、モロッコとの準決勝を翌日に控え、今大会で驚くべき快進撃を見せている同チームを称賛し「手ごわい相手」になるだろうと警戒した。

 クロアチアとベルギーがいるグループを首位で通過したモロッコは、決勝トーナメント1回戦でPK戦の末にスペインを撃破。続く準々決勝でもポルトガルを下すと、アフリカ勢およびアラブ勢として初めて4強入りを果たした。

 準々決勝のイングランド戦で、フランスの歴代最多記録となる143試合目の出場を果たした守護神ロリスは、前日会見で「彼らが成し遂げたことに対しては敬意と称賛しかないが、このレベルになると偶然で起きることは何もない」とコメントした。

「ベルギーやスペイン、ポルトガルを下し、グループを首位で突破する能力がチームにあれば、それは団結力やチームの精神力という点で、ピッチ上だけでなくもちろんピッチ外でも多くのクオリティーがあるから」

「手ごわい相手になるだろう。その上、スタジアムは敵意に満ちた雰囲気になる」

 モロッコは今大会ここまでの全試合で熱狂的なサポーターから大声援を受けており、ドーハ北部アルホール(Al Khor)にあるアルベイト・スタジアム(Al Bayt Stadium)での準決勝に向けては、モロッコからのサポーターを運ぶための航空機が30便も増便される予定となっている。

 フランスにとってこの雰囲気は、すでに勝ち上がりが決まっていた中、控えメンバー中心で臨み0-1で敗れたチュニジアとのグループステージ最終節を思い起こさせるものになるだろう。

 フランスのディディエ・デシャン(Didier Deschamps)監督は、敵対的という言葉は好きでないとした上で「彼らの後ろには大衆の熱気がある。大声援になるだろうし、選手たちはそれについて警戒するよういわれている。どうなるかは分かっている」と話した。(c)AFP