【12月13日 AFP】ウクライナ侵攻から壊滅的な自然災害に至るまで、激動の1年となった2022年。今年を象徴するキーワードの一部を以下にまとめる。

■ハルマゲドン

 ロシアによるウクライナ侵攻で、世界はここ数十年で初めて核戦争の脅威にさらされている。米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は10月、「われわれは1962年のキューバ危機以来、ハルマゲドン(Armageddon、最終戦争)の可能性に直面してこなかった」と述べ、現状に警鐘を鳴らした。専門家は、リスクをもたらすのはロシアだけではなく、北朝鮮の核の脅しもこれまで以上に強まっているとして、記憶にある中で最も危険な状況だと警告。北が2017年以来となる核実験を実施する可能性も取り沙汰されている。

■ロンドン橋

 9月8日、英王室はエリザベス女王(Queen Elizabeth II)の死去を発表した。同国史上最長となった君主の在位が終わり、世界中に衝撃が走った。以後10日間、国民は女王に敬意を表し、入念に準備された一連の儀式を執り行った。行事はあらゆる面が綿密に計画されており、「ロンドン橋」というコードネームが付けられていたことも明らかになった。

■損失と被害

 紅海(Red Sea)に面したエジプト・シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)で、国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)が開催され、世界各国の首脳や交渉担当官が集結した。気候変動による壊滅的な影響を受けやすい脆弱(ぜいじゃく)な国々を支援するための「損失と被害」基金の創設に合意し、歴史的なサミットになったと評価された一方で、温室効果ガス削減に向けた積極的な姿勢が示されなかったことに怒りの声も広がった。

■女性、命、自由

 イランの道徳警察に逮捕されたマフサ・アミニ(Mahsa Amini)さんが死亡したことに抗議する人々が「女性、命、自由」というスローガンを叫んでいる。抗議デモは3か月続いており、43年間にわたりイスラム聖職者が最高指導者を務める同国政権を揺るがす事態となっている。

■青い認証バッジ

 米ツイッター(Twitter)では、イーロン・マスク(Elon Musk)氏による440億ドル(約6兆円)での買収以降、ユーザー認証の青いバッジが同社の混乱の象徴となっている。社員数千人が解雇され、広告主は離れ、「言論の自由」を掲げた同プラットフォームの先行きは依然として不透明だ。