【12月13日 AFP】米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)は12日、ロシアとベラルーシの選手の2024年パリ五輪出場を認める動きについて、それぞれの国の色や旗の下でないことを条件に支持する考えを示した。

 USOPCの関係者は、先日開かれた国際オリンピック委員会(IOC)の五輪サミットにおいて、ロシアとベラルーシの選手が国際大会へ復帰できるようにする道筋の構築に、代表団の間で「満場一致の関心」があったと明らかにした。

 2月にロシアによるウクライナ侵攻が開始されて以降、両国は国際スポーツ大会から孤立状態となっている。しかしながら、USOPCのスザンヌ・ライオンズ(Susanne Lyons)会長は報道陣との電話会見で、アスリートたちに中立の立場で競技する機会が与えられなければ、五輪ムーブメントの「構造」がリスクにさらされると述べた。

 ライオンズ氏によると、サミットでは「たまたまそこ(ロシアとベラルーシ)で生まれ、それらの国のパスポートを持っているアスリートが、クリーンで中立的な立場として大会に出場できる道筋があるのかどうか、いろいろと議論された」という。

 同氏は「スポーツを通じて世界に平和をもたらすことが私たちの使命であるので、時間をかけて(両国選手の大会復帰を)実現するという強い思いはかなりある思う」とし、「個々のアスリートの出場を禁止することは、五輪ムーブメントにとって容認できない」と述べた。また、五輪関係者がロシアとベラルーシの選手に出場機会を与えたいのは、1970年代と1980年代の大会ボイコットが繰り返されるのを避けるためであるとも語った。(c)AFP