【12月13日 AFP】13日に行われるボクシングのバンタム級世界4団体統一戦で、WBAスーパー・WBC・IBF王者の井上尚弥(Naoya Inoue)と対戦するWBO王者のポール・バトラー(Paul Butler、英国)は、アンダードッグとしてこの一戦に備える中で「誰も恐れていない」と強気の姿勢を示した。

「モンスター(怪物)」の異名を取る29歳の井上は通算成績23戦23勝(20KO)を誇り、日本人選手では初めてボクシング専門誌リングマガジン(Ring Magazine)が選定する「パウンド・フォー・パウンド」の1位となった。

 同34勝2敗(15KO)のバトラーは、無敗王者の井上を倒して同選手のベルトを奪取するというこれまで誰もなし得えていないことに挑戦するが、12日の前日計量を終えた後、相手のホームでのファイトに気後れしておらず、準備は万端だと自信を見せた。

 34歳のバトラーは、AFPに「彼(井上)は一人の男だ。2本の腕と脚がある人間だ」とし、「リングで彼がやっていることはその通りだが、自分は誰も恐れていない。試合に出て自分自身に挑戦することを楽しみにしている」と語った。

 この一戦の勝者は、2004年に主要団体が四つとなって以降バンタム級では史上初の統一王者となる。バトラーは「日本まで旅をしてきた自分のファン全員の前で、それを成し遂げるのは大きな意味がある」と意気込んだ。

 対する井上は、最初の計量で53.52キロ(118ポンド)のリミットをオーバーしたが、数分後の再計量で無事にクリア。今はバトラーが持つWBOのベルトを奪ってバンタム級のタイトルを全て手にすることに集中している中で、どう戦うかはいろいろ考えていて「リングに上がってから直感で決めたい」としている。

「バトラーは決められたボクシングがあると思うが、自分にはそれがない。行くかどうかは明日、リングで決める」 (c)AFP