【12月11日 CGTN Japanese】中国南西部の貴州省(Guizhou)にある習水国家級自然保護区でこのほど、総合的な科学調査をしていた科学者が、小川の川辺を通りかかった際、水中にある岩から薄い褐色の鹿の角のような物体が群生しているのを発見しました。確認したところ、これらは原始的な多細胞動物の海綿で、しかも比較的珍しい淡水海綿であることが分かりました。

 これまでの研究によりますと、海綿の起源は6億年以上前で、非常に古い動物です。海綿が動物とされるのは主に、成長に必要な物質やエネルギーを得るため、比較的大きな有機粒子を能動的に摂取・消化するからです。淡水海綿は世界で最も構造が単純な多細胞動物です。今回発見された淡水海綿はコケに付着していて、はっきりとした組織の分化は見られず、器官やシステムを有していません。

 専門家によりますと、保護区の長嵌溝で淡水海綿が発見されたことは、このエリアの水質が良好で、生態保護の効果が顕著であることを示しています。今回発見された淡水海綿は数量が多いため、研究チームは今後もモニタリングを続ける予定です。(c)CGTN Japanese/AFPBB News