【12月8日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は7日、ロシアの侵攻により「エコサイド(生態系の破壊)」が起こっていると非難した。

 ゼレンスキー氏は、政府が運用している募金サイト「(United24 Media)」がまとめた、南部オデーサ(Odessa)の黒海(Black Sea)沿岸の国立公園に関する報告書を公表した。それに基づき、黒海沿岸部ではこれまでにイルカ数万頭を含む何万頭もの海獣の死骸が打ち上げられたと指摘。「ロシアによる戦争はわが国の生態系に甚大な影響を及ぼしている」と述べた。

 トゥズリウ川河口国立自然公園(Tuzly Estuaries National Nature Park)のイワン・ルセフ調査部長は、侵攻に伴い少なくとも5万頭のイルカが死んだとの推計を示している。2020年時点では、黒海には約25万頭のイルカが生息しているとされていた。

 ロシアの艦船が使用しているソナーが、イルカの大量死に関係していると考える科学者も多い。(c)AFP