【12月7日 CNS】ここ数日来、第132回中国輸出入商品交易会(広州交易会、以下、広交会)がネット上で開催されており、グリーン・低炭素製品が海外のバイヤーの関心を集めている。

 コロナ禍の影響を受ける中、中国広交会は3年連続でオンラインでの「クラウド」開催となった。今回は、出展者数3万5000社以上、出展点数306万点以上にのぼった。中でも、50万点を超えるグリーン・低炭素の展示品は、今回の展示会の目玉の一つとなっている。

 種ノートは、グリーン・低炭素をテーマにした展示の一つとして注目された。「このノートは、再生紙と自然乾燥させた種からできており、書き込むことができる。その紙を受け皿や鉢に入れ、水を与えて育てると、種はまだ成長でき、美しい花を咲かせることもできる」と、貝発集団(Beifa Group)の沈丹蕊(Shen Danrui)マーケティングマネージャーは語った。

 コロナ禍を背景に、中国メーカーの生分解性マスクへのバイヤーの問い合わせが相次いだ。温州超誠無紡科技(Wenzhou Superchen Nonwoven Technology)の陳智超(Chen Zhichao)会長は、「ポリ乳酸(PLA)不織布は、今年の広交会での当社の主力イチオシ新製品だ。この新素材を使って、生分解性のマスクを作った。新素材はトウモロコシの繊維抽出物を原料としていて、土壌や海洋微生物の働きによって、180日で二酸化炭素と水に分解されるので、環境を汚染することはない」と語った。

 また、省エネで環境に配慮した中国製家電製品も多く、多くのバイヤーが積極的に商談に臨んでいる。広東万和新電気(Vanward)によると、今年の広交会での当該企業のこれまでの受注予定額は、合計18万米ドル(約2419万円)に上ったという。

 浙江金諾新エネルギー科技(ZheJiang Kingdom Solar Energy Technic)の王潔(Wang Jie)会長補佐は、「我々は、M550ソーラーパネルや410WオールブラックPVモジュールなど、グレードアップしたグリーン・低炭素の次世代製品を今年の広交会で紹介した」と述べた。

 広交会でのグリーン製品の人気は、中国の対外貿易企業のグリーン・低炭素への路線の傾向を反映している。地球温暖化に対処するため、中国は2020年に「ダブルカーボン」(カーボンピーク・カーボンニュートラル)目標、すなわち、二酸化炭素の排出量の2030年までのピーク達成、2060年までのカーボンニュートラルの達成への努力を正式に打ち出した。業界関係者は、近年、低炭素化分野における中国製品の優位性が際立ち、その用途も広がっていることから、海外のバイヤーが中国のグリーン製品を購入する傾向が強まっていると述べた。今年の広交会は、中国の「ダブルカーボン」の流れを国外に伝えるとともに、中国企業のグリーン・低炭素発展への自信を強めることとなった。(c)CNS/JCM/AFPBB News