【11月27日 KOREA WAVE】

韓国航空宇宙産業(KAI)を訪問した韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領(大統領室提供)(c)news1
韓国航空宇宙産業(KAI)を訪問した韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領(大統領室提供)(c)news1

韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領は、24日に韓国航空宇宙産業(KAI)で開かれた防衛産業輸出戦略会議の冒頭発言で「政府は、防衛産業が国家安全保障に寄与し、国家をリードする事業に成長できるよう積極的に後押しする」と強調した。ポーランドに続き、最近はサウジアラビアでもK-防衛産業に関心を示しており、ユン大統領も「積極的な支援」を強調した。

これを受け、国防省も▽国防ベンチャー企業インキュベーション事業の推進や1200億ウォン(約125億円)規模の防衛産業技術革新ファンドの造成▽合同訓練による運営ノウハウの共有などポストセールス▽2027年までに国防予算対比研究開発(R&D)予算比重の10%以上拡大――などを約束した。

産業通商資源省も▽民・軍技術協力に2027年までに1兆ウォン(約1041億円)以上投入▽汎省庁防衛産業発展協議会活性化――などを提示している。

韓国政府は2027年までに世界の防衛産業輸出シェア5%突破および世界4大防衛産業輸出国に跳躍する計画を打ち出している。

防衛産業は輸出対象が国家であるため、各国の外交状況を気にせざるを得ない。ある国から武器を輸入したことにより、周辺国や関係国の脅威になり得る。大統領ら国家首脳が乗り出して外交問題を整理すれば、防衛産業会社の立場では大きく役立つ。

防衛産業企業が今年7月、ポーランドと約19兆ウォン(約1兆9772億円)規模の輸出契約を結んだことでも政府の役割が大きかった。ユン大統領は6月、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議を機にポーランドのドゥダ大統領と会談して防衛産業分野の協力について話し合い、イ・ジョンソプ(李鍾燮)国防相も5月、ポーランドの国防長官と会談している。

防衛産業各社は、政府の積極的な協力をもとに、次を見据えている。サウジアラビアのムハンマド皇太子が今月17日の訪韓当時、ユン大統領との会談で防衛産業分野の協力を強調したためだ。特にサウジは韓国の地対空ミサイルシステム「天弓2」に関心を持っているという。

(c)news1/KOREA WAVE/AFPBB News