【11月26日 AFP】環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さんを含むスウェーデンの若者600人以上が25日、気候変動対策が不十分だとして、同国政府を提訴した。

 訴訟を主導した団体「オーロラ(Aurora)」によると、首都ストックホルムで同日行われた抗議デモに合わせ、同市の地方裁判所に訴状が提出された。これに先立ち、市内の別の裁判所へもオンラインで訴状を提出しているという。

 スウェーデンで最近発足した右派政権は、気候変動抑制に向けた目標が不十分だとして批判を受けているが、訴訟は2年前から準備が進められていた。

 こうした訴訟は、同国の裁判所では初。欧州人権裁判所(European Court of Human Rights)では過去に、ポルトガルの若者6人がスウェーデンなど32か国の気候変動対策が不十分だとして、訴訟を起こしていた。

 オーロラのメンバー、イダ・エドリング(Ida Edling)氏はAFPに、原告側はこの訴訟を通じ、世界の平均気温の上昇を産業革命前と比べて1.5度に抑えるという目標の達成に向けた対策をスウェーデン政府に義務付けることを望んでいると説明した。(c)AFP