【11月19日 AFP】米司法省は18日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領に対する刑事捜査を監督する特別検察官に、コソボ特別法廷で主任検察官として戦争犯罪捜査に携わったジャック・スミス(Jack Smith)氏を任命した。

 スミス氏は最近まで、オランダ・ハーグ(The Hague)に設置されたコソボ特別法廷で主任検察官としてコソボ紛争(Kosovo War)での戦争犯罪捜査を担当。米司法省で汚職捜査などを担当する部門を率いた経験も持つ。

 スミス氏は、連邦政府がトランプ氏に対し行う2件の捜査を担当することになる。うち1件は、2020年大統領選の結果を覆そうとした疑惑や21年1月6日のトランプ氏支持者による連邦議会議事堂襲撃をめぐるもの、もう1件は、今年8月にフロリダ州にある同氏の邸宅「マーアーラゴ(Mar-a-Lago)」の家宅捜査で押収された機密政府文書をめぐるもの。

 スミス氏は声明で、「独立した立場で、司法省の最良の慣例に従い」捜査を進めると表明した。

 3日前に2024年の次期大統領選への出馬を表明したばかりのトランプ氏は、FOXニュース(Fox News)に対し、特別検察官の任命は「受け入れがたく、とても不公平で、政治的だ」と憤りをあらわにした。(c)AFP/Chris Lefkow