【11月18日 AFP】サッカーイラン代表主将のアリレザ・ジャハンバフシュ(Alireza Jahanbakhsh)は17日、チームが集中しているのはW杯カタール大会(2022 World Cup)であり、母国で続いている反政府デモではないと強調した。

 マフサ・アミニ(Mahsa Amini)さん(22)が服装規定違反の疑いで逮捕された後に死亡した9月中旬から、イラン国内では抗議デモが通りを占拠している。

 イングランド・プレミアリーグのブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(Brighton & Hove Albion FC)でプレー経験があるジャハンバフシュは、ドーハで行われた記者会見で、英国人記者から大会初戦となる21日のイングランド戦に選手は集中できるのかと質問された。

 するとジャハンバフシュは英語で「正直なところ、イングランドと同じグループでなかったら、こういう質問を受けていたかどうか疑問だ」と回答。「それに、ここ数週間ずっと、全ての英国メディアからこの質問を受けている。理由はどうあれ、W杯が近づくにつれて、これが全ての見出しになった」と話した。

「言おうとしているのは、われわれがここにいるのはサッカーをプレーするためであり、ここにいる間は誰もがそれに集中しているということだ」

「こんなふうに心理戦を仕掛けるために、ここで何が起きてるのかあれこれと聞いてくる。われわれの人生最大の試合の一つまで、あとたった4日しかない」

 抗議活動への支持を示すため、勝利を祝うことを拒否している他の同国スポーツ選手に、代表選手たちも加わるかどうかと問われると、「セレブレーションの話をするなら、それは非常に個人的なものだ」とし、「選手一人一人にそれぞれのセレブレーションがあり、国歌斉唱についてもチームで決めなければならないし、すでに話し合っている」と明かした。

「だが、正直なところ、それについて大げさに考えたことはない。なぜなら、誰もがサッカーのことしか考えていないからだ」

 現在はオランダ・エールディビジのフェイエノールト(Feyenoord)に所属しているジャハンバフシュは、カタールでのチームのパフォーマンスでイランの人々が喜ぶのを願っていると語った。(c)AFP