【11月18日 AFP】サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)の開幕が近づく中、移民労働者の待遇をめぐり同国に批判が集まっているが、オランダ代表主将のDFビルヒル・ファン・ダイク(Virgil Van Dijk)は、選手たちはそうした懸念を「見ていないわけでも、耳を傾けていないわけでもない」と述べた。

 オランダの選手たちは17日、ドーハで行われた練習後に20人ほどの労働者と面会し、サインに応じたり、少人数サッカーをプレーしたりした。

 ファン・ダイクは「チームとして全員が望んでいたこと。このプロセスを始めたのはそれが理由で、それぞれに会い、少しだけ彼らのことを知れて良かった」とコメントした。

「たくさん時間があるわけではないが、少し話をすれば活力をもらえる。彼らは僕らに会うことにとても前向きだし、それは僕らにとっても全く同じ」

 今大会の話題はこれまで、移民労働者や女性、LGBTQ(性的少数者)の待遇をめぐる懸念が埋め尽くされていた。

「もちろん僕らは見えていないわけでも、耳を傾けていないわけでもない」と語ったファン・ダイクは、「ここで起きていることについてさまざまな報道機関がいろいろ伝えているのを目にしているから、自分たちの意見を持つのは良いこと」と付け加えた。

「自分自身に目を向けて、人に会わねばならない。結局重要なのはサッカーをプレーすることだから簡単ではないが、僕らにとって彼らに出会えたのは重要で、良い瞬間になった」

 オランダサッカー協会(KNVB)は、選手たちがW杯で着用するユニホームをオークションに出し、収益を「カタールの移民労働者の状況改善」に使用する予定となっている。(c)AFP