【11月15日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は15日、間もなく開幕するW杯カタール大会(2022 World Cup)に合わせて、ウクライナで1か月間停戦するよう呼び掛けた。

 インファンティーノ氏はインドネシア・バリ(Bali)で開催されている20か国・地域首脳会議(G20サミット)の昼食会で、20日から始まるW杯の期間中、「1か月の停戦を検討するよう皆に要請する」と述べた。

 同氏は「サッカーが世界の問題を解決できるという甘い考えは持っていない」としながらも、全人類の半数以上に当たる約50億人による視聴が見込まれるW杯は「唯一無二のプラットフォーム」であり、「この機会を生かし、全ての紛争に終止符を打つきっかけをつくるため、できる限りの努力をすべきだ」と訴えた。

 ウクライナ侵攻開始後、複数の国がロシアとの対戦を拒否。これを受けてFIFAは、ロシアに出場停止処分を科し、W杯予選からも排除した。

 中東初の開催となるW杯カタール大会は、既にさまざまな面で物議を醸している。人権侵害や反体制派の抑圧、外国人労働者の不当な扱い、LGBTQ(性的少数者)の迫害など、多くの問題が取り沙汰されている。(c)AFP