【11月12日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領は14日に予定される中国の習近平(Xi Jinping)国家主席との首脳会談で、北朝鮮の「悪化傾向」に歯止めをかけるよう求める構えだ。ジェイク・サリバン(Jake Sullivan)米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が12日、記者団に明らかにした。

 バイデン氏は、インドネシアで開催される20か国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせて習氏と会談。「北朝鮮の悪化を抑える上で建設的な役割を果たすこと」は中国に利するとの考えを伝えるという。

 またミサイルと核による北朝鮮の軍備増強がこのまま進めば、「周辺地域における米国の軍事・安全保障上のプレゼンスがさらに強化されるだけだ」とも伝えるつもりだという。

 サリバン氏はカンボジアで開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議へ向かう大統領専用機内で記者団に応答。バイデン氏から習氏へのメッセージは中国に対する要求ではなく、「北朝鮮が米国、(韓国)、日本だけでなく、地域全体の平和と安定に対する脅威」になっているとするバイデン氏側の「見解」を伝えるものになるだろうと述べた。

 また、中国が北朝鮮への圧力を強めるかどうかは「もちろん中国側次第だ」と述べる一方、近く北朝鮮が核実験を実施し、ミサイル発射能力を急速に向上させることが予想される中、「戦略的状況はより深刻だ」とも述べた。(c)AFP